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流星チョコレート

第3章 ふたご座




向こうから防寒で着ぶくれしてる女の子が白い息を吐きながら走ってくる。



「おーい叶多ーー!」


「もう夜なんだからおっきい声出すなよ」


「あ、そか。」





そういえば最近LINEが流行りはじめて、俺たちもこの時交換した。







「あっ!!!!!!」





「見えた!!!!叶多、見えたよ今!!!!ねえ!!!見た!?」



「まじかよ、見えなかった!」

まさか舞を見てたとは言えない






星空の下で二人きりで空を見上げると、今まで感じたことのないほどの感情が込み上げてきた。




胸が熱い。






舞は相変わらず寒そうだった。


「これ、羽織っときな。」

そう言って頭からすっぽりベンチコートをかけた。








舞は




「え、叶多寒くないの?」







って。










「暑くなった。」

たぶん舞のせい。





「はー?あり得ないわ~~」

そう言って笑った舞を見てさらに暑くなる。














「叶多は、なんてお願いした?」







そんなこと聞かれても答えられるわけがなかった。

言い出す勇気はなかった。





だって、











たぶん舞にとっての俺は“親友”以外の何者でもなかったから


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