第2章 黄瀬の「き」はキモいの「き」!
「ひどいッス黒子っち!人聞き悪すぎるッス!」
「誰が聞いてもそう思いますよ」
「彼女かわいそう〜」
「お前やべーなマジで」
「しつこ過ぎて、もはや諦めの境地というわけか…同情するのだよ」
くそぅ、なんでこいつら一人喋り出すと突然皆でオレを責め立てるんだ…?!
仲良しか!!!
「た、確かにちょっと強引だったかなーとかは思うっすけど…でも付き合ってからはラブラブだし問題ないッス!ストーカーとかモデルのイメージ悪くなるからマジやめてくださいッス」
オレが頑張って否定していると、小さくため息をついて赤司っちが口を開いた。
「わかった、前置きはもういい。涼太はどうしてそのラブラブなはずの彼女が浮気しているなどと思ったんだ?要点だけ話せ」
赤司っちがラブラブとか言うと、なんか恐い!
ていうか、赤司っち飽きてきてない?
早く終わらせようとしてない?!
でも赤司っちにはなぜか逆らえないオレ…。
「じ、実は……しばらく会えないって言われたッス」
皆の顔に思い切り「それだけ?」と書いてあるようだった。
皆にとってはそれだけのことでも、オレ的には結構ショックだったんですけどね!
「それに…この前会ったとき暑かったせいか珍しく露出多めの服着てたんすけど…鎖骨あたりに…き、キスマークみたいなものがあって…」
きっとオレの顔は青ざめていると思う。
あれ見たときはショック過ぎて、言葉が出なくなった。
「へぇそりゃ浮気だな!ていうかお前が浮気相手だったんじゃね?」
咄嗟に持っていたバスケットボールを青峰っちに投げつけたが、軽く避けられた。
なんなのこの人の反射神経。
化物か。