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Happy Flower~幸運をあなたに~【刀剣乱舞】

第2章 新しい私



三日月宗近 天下五剣の一つで、最も美しい刀とされている。
そして、兄の近侍である。

「三日月、たまには時間通りに来てよ?」
私がそう言うと
「そうしたら、なみ様に触れることができないであろう?」
と涼しい顔をして言うもんだから、私は何も言えなくなってしまう。

そうか、そういうことか。
この人は、その為に毎日時間通りに来ないのか・・・。
妙に納得してしまった私は、ふうっとため息を吐くと
「三日月?このままでは動けません。そろそろ離してください」と言ってみる。
すると、三日月は
「離したくないなぁ、どうだ?このまま私の部屋に・・・・」と顔を近づけて来る。
あと少しで、唇が重なる・・・そう思っていると

「三日月殿、朝餉の時間に間に合わなくなりますぞ」
と一期の声がした。
私があまりにも戻ってこないので、心配して探しに来たのだろう。

「一期よ、もう少しのところを・・・」
三日月はそう言って、しぶしぶ私を離す。
そして「続きはまた今度な」
そう言って、私の頭にキスを落とすと広間の方に歩いて行った。

「なみ様、戻って来られないから探しに来てみれば・・・も、もう少しで・・・」
と一期がごにょごにょ言っている。

「一期?」
私が、小首をかしげて尋ねると

「なみ様」
そう言うのと同時に、私は一期に抱きしめられていた。

「あまり心配をさせないでください。なみ様はご自分がどれだけ魅力的なのかをもっとご自負いただかないと・・・24時間お守りすることはできないのです・・・」

一期?ちょっと震えてる?
抱きしめる力がさらに強くなる。

私、大切にされているんだなぁ・・・
ぼんやりと考えていると、抱きしめていた腕が少しだけゆるむ。
私は、一期の顔を見上げると
「一期は心配性ね。でも気を付けるようにするから」
そう言って、一期の胸にそっと顔をつけた。

「なみ様・・・・」
「一期・・・」
少しの間抱きしめあってると

「おっと、これは驚きだな。こんなところで抱き合っているとは」

「つ、鶴丸殿!!」
「鶴丸!?」

慌てて離れると、そこには目を丸くした鶴丸が立っていた。





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