第9章 幼馴染からの脱出 9
楽器初心者のれなと有岡は、別室で先輩たちにそれぞれ楽器の説明等をしてもらい、経験者の美稀は鈴木にジャズピアノの指導をしてもらった。
涼介はというと、サックス希望の新入生が多かったので、サックス担当の在校生たちで手分けして指導をしていた。
初日は新入生がやりたい楽器を決める段階までこぎつけた。
そして、夜のお楽しみバーベキューが始まった。。。
新入生たちも在校生と談笑しつつ、次々と焼けるお肉に群がっていた。
れな「もーお腹いっぱい!食べたね〜(笑)」
美稀「ホント!もうごちそうさま〜。でも、あっという間に暗くなっちゃったね。」
れな「結構時間経ったよね。」
♪〜〜♪
れな「美稀、私ちょっと宿舎で休んでるね。。。」
美稀「わかった。何かあったら呼んでね!」
れな「ありがと!」
宿舎へ向かうれな。。。
涼介「美稀ちゃん、れなどうかしたの?」
美稀「ちょっと休んでくるって言ってました。それより、一つ聞いてもいいですか?!」
涼介「何?」
美稀「ちょっとこっちへ来て下さい!」
そう言うと、人の輪から少し外れた場所に涼介を連れてくると。。。
美稀「涼介さんって、れなの事幼馴染以上に思ってますよね?」
涼介「はっ?何言っちゃってるの美稀ちゃん!」
美稀「隠さなくていいですって!私にはお見通しですよ。」
涼介「。。。。。。」
美稀「れなの初恋の人って涼介さん知ってます?」
涼介「さぁ。。。」
美稀「小女漫画に出てくる道明寺司っていうイケメンです。俺様タイプなんですが、好きな女性を一途に思い続けるというピュアな恋愛観を持ってる人物です。」
美稀「バカがつくほど鈍感なれなには、ストレートに伝えた方がいいと思いますよ!まぁ、一回じゃダメかもしれませんけど(笑)」
涼介「そうかもね。俺も、一歩踏み出した関係になりたいとは思ってるんだけどね。。。」