第7章 幼馴染からの脱出 7
有岡「あ、涼介さんたちまだ居たんですね!この人たちに絡まれてて。」
涼介「うちの後輩に何の用ですか?なんなら、うちらもご一緒しましょうか?」
涼介はそう言うと、後ろを指差した。
予想外の人数に、多勢に無勢と悟ったらしくれなからも手を引き、大人しく宴会グループに戻っていった。
有岡「涼介さん、ありがとうございます。助かりました。」
涼介「有岡君、女子を守れないようじゃまだまだ半人前だよ〜(笑)」
有岡「そーっすね。頑張ります!」
美稀「もー涼介さんステキ!年上は頼り甲斐があるってホントですね!!」
涼介「ん?れなどーした?何かされたの??」
ずっと黙っているれなの顔を覗き込むと、瞳が潤んでいた。
れな「りょーすけぇ。。。怖かったよぉ」
涼介「ちょっ、そんなに?!」
美稀「酔っ払いの体育会系に近寄られる免疫ないもんね。。怖かったと思うよ。」
鈴木「山田君、彼女たちどうかしたの?」
やっと二次会参加組が追いついて、鈴木が近寄ってくる。
涼介「鈴木さん、悪いんだけど二次会パスするわ。彼女たち送ってくから、後よろしくね。」
鈴木「えっ?どうして?」
涼介「今、酔っ払いに絡まれて怖がってるからさ。彼女たちだけで返すわけにいかないでしょ!」
鈴木「でも、山田君目当ての子もいるのよ?!折角の部員確保のチャンスなのに。。。」
涼介「んーー、俺目当てで入ってもらっても、どうせすぐ辞めちゃうと思うし、一次会で交流は出来たから二次会行かなくても部員確保にはそれほど影響ないと思うよ。」
涼介「鈴木さん、お願い!」
鈴木「分かったわ。事情が事情だし仕方ないわね。」
涼介「サンキュ!」
美稀「ホントに大丈夫ですか?」
涼介「大丈夫だよ。行こっか!」
美稀と有岡を駅前まで送った涼介とれなは、二人で家まで歩いていた。
涼介「なー、どうしてずっと黙ってんの?」
れな「。。。あーゆーの初めてだったから、凄く怖かったの。。。触られたし。。。最悪。。。」
そう言うれなを、突然温かいものが包みこんだ。。。