第5章 幼馴染からの脱出 5
搭乗案内があり、順番に飛行機に乗り込む。
れな「私、窓側でもいいかな?!」
涼介「いーよ。」
れな「でも、エリカさんのお陰でビジネスクラスのラウンジ入れて良かったね!ゲート前でずっと待ってるのも退屈だったと思うし。」
涼介「あぁ。雰囲気もいいし、食事も美味しかったよな!飛んだらすぐに食事出るけどさ(笑)」
れな「席も想像してたよりも広いし、もしかしてフラットで寝られる?!」
涼介「ここはビジネスだから広いけど、エコノミーは狭いよ。早く映画でも見ようぜ。」
れなはタダで最新映画が見られる〜と嬉しかった。
二人はドバイ拠点のエミレーツ航空に乗っているので、イラン程ではないにしろイスラム教のため、洋画を見ているとイチャイチャする場面はカットされていた。。。この映画が好きなれなは、結構びっくりな経験だった。
ビジネスクラス用の男女別のアメニティが配られたりと、いたせりつくせりの空の旅はドバイまで続いた。
日本からイランまでの直行便はないため、二人はドバイ経由でイランへ到着した。
れな「ふー、やっとイランに着いたぁ!長かった〜〜。」
涼介「れな、頭!」
れな「そうだった!忘れてた。。。」
涼介が言う「頭」というのは、イスラム教の中でも厳しいイランでは、外国人といえども女性は髪の毛をスカーフ等で隠し、体型を隠すコートを着なければならない。
それは、飛行機を降りる前にその格好をしていなければいけないので、れなはエリカからお土産でもらったストールを頭に巻き、お尻の下まで隠れるコートを着て、飛行機を降りた。
れな「うわぁ、国際空港なのに何かしょぼいというか小さいというか。。。」
入国審査を無事通り、預け入れ荷物をピックアップして税関みたいなのを抜けて出口に行くと、「こんにちは!」と日本語で声を掛けられた!
?「山田さんと黒澤さんですね?私、山田さんに頼まれてお二人を案内するサイードと言います。よろしくお願いします。」
れな・涼介「よろしくお願いします!」
自己紹介もそこそこに、三人は車でテヘラン市街にあるホテルへ向かった。