第2章 幼馴染からの脱出 2
様々な企画をしている各教室を通り過ぎて、人気のない教室の方へ進んで行く。
その間も何かと目立つ涼介のお陰で、れなは穴があったら入りたい気分になった。。。
涼介「ここ入って!」
とある教室の中へれなを誘った。
涼介「そんで、ここ座って!」
れな「一体何なの??」
涼介「その席、俺のお気に入り。いつもそこ座ってる。」
れな「えっ?ここに座らせたくて連れてきたの?!」
涼介「そっ!俺が見てる景色をれなに見せたくてさ。」
れな「あ、ありがと(笑)じゃ、私がこの教室使う時は私もここに座ろうかな!」
涼介「おう!」
と言いながら、涼介はれなの前の席に後ろ向きに座った。
れな「でもさ、涼介がバンドのボーカルしてたなんて知らなかったよ!」
涼介「あれね。実は本当のボーカルが急遽出られなくなって、今日だけの助っ人ってわけ。」
れな「しかも、女子の視線が凄くてびっくりした!今まで学校とか被らなかったからわからなかったけど、ホントにモテる男子だったとは予想外(笑)何か初めて家族以外の涼介見たって感じ。。。」
涼介「それは大袈裟すぎ!」
れな「ステージ上の涼介を他人目線で見てたら、今日初めて認識したんだけど、涼介って実はかっこいいかもね!身長は私とほとんどかわらないのに(笑)」
涼介「何?!最後のは聞かなかった事にして。。。れなって、今日初めて俺の事かっこいいと思ったの?じゃ、今までは??」
れな「えっ、涼介についてかっこいいとかそういう次元で考えた事なかっただけだよ(笑)」
涼介「れなってさ、ホントに家族としか思ってないだろ。。。」
♪♪〜♪〜〜〜〜♪♪
涼介の言葉は、同時に鳴ったスマホの呼び出し音にかき消されてしまった。
涼介「何〜?どうかした〜?。。。。。。。。。じゃ、今から行くわ!」
涼介「れな、ちょっと一緒に来てくれる?!」
れな「いいけど、どこへ?」
涼介「まっ、行ってからのお楽しみ!!」