第13章 幼馴染からの脱出 13
あれから数日が過ぎた。
知念「ん?れなちゃん?」
数メートル先を歩いているれなの姿を見つけた知念が追いかけようとした時、そのれなに後ろから近づき声をかけた男がいた。
知念「やばっ!」
とっさに走り出す知念。
知念「れなちゃん!!」
れな「侑李君!」
知念「大丈夫?!」
れな「えっ、あ、うん」
知念「この子に何か用ですか?」
男「ぼ、僕は、た、ただ、と、と、友達になってくださいと、い、言っただけですよ。あ、あ、あなたこそ、何なんですか!」
れな「あの!ごめんなさい、友達にはなれません。」
男「あ、あなたとお友達にな、なりたいんです!お、お、お茶しませんか」
れな「ごめんなさい」
男「だめ、ですか。。。」
知念「もしかして、前からこの子の事つけてた?」
男「い、い、いいえ!!さ、さっき見かけて」
知念「ホントに?」
かわいい体型からは想像出来ない、威圧感たっぷりの表情で迫られ臆したのか、男は首を縦にするだけで精一杯の様だった。
知念「わかったから、行きな!」
威圧感から開放されたくて、男は逃げる様に走り去っていった。
れな「侑李君ありがとう。でも、人違いだったみたいだね」
知念「れなちゃん。。。」
小声でつぶやきながら、ひと目もはばからずにれなを抱きしめる知念。
れな「えっと、侑李君?!」
しばらく無言だった知念がやっと声を漏らした。。。
知念「凄く焦った」
れな「うん、助けてくれてありがとう」
知念「僕、自分が思ってるよりもずっと、れなちゃんの事好きみたい。まだ心臓バクバクしてる。。。れなちゃん、ごめん!」
急に謝ったかと思う、少し背伸びをして自分よりも少し背の高いれなにキスをした。
れな「///」
突然のキスにびっくりするれなだったが、凄く心配した様子の知念を前に拒む事も出来なかった。。。