第13章 幼馴染からの脱出 13
たまたま、電信柱の影にいるため通行人にあまり注目されずにすんでいたが。。。
バッシャァァァーーーーー!!
れな・知念「キャッ!おっと!!」
二人のすぐ近くにあった水溜りの上を通った車が、勢いよく二人に泥水をかけ、車は二人に気付かずにそのまま走り去ってしまった。
れな「あ~、侑李君の後ろまともにはねちゃってる」
知念「マンガみたいだったね(笑)でも、れなちゃんの方じゃなくて良かったよ」
れな「でも、このままじゃ電車乗れないね。。。そうだ!私の家近いし、良かったら来ない?洗濯乾燥機もあるよ」
知念「うそ?!いいの?」
れな「もちろん。染みになるといけないから早く洗濯しよ!」
知念「ありがと!」
自宅に着くと、鍵を開けて中に入るれな。
れな「どうぞ、上がって」
知念「お邪魔しまーす。ご家族は?」
れな「言ってなかったかな?!私、祖母と二人暮しなんだけど、今は療養施設の合宿かなんかで数日不在にしてるから、気兼ねしなくて大丈夫だよ」
知念「そうなんだ」
れな「えーと、ここが洗面所と浴室で、着替えただけじゃ汚れとれないと思うから、シャワー浴びてね。汚れた服は洗濯機の中に入れて、このスイッチ押してもらえれば乾燥までしてくれるから。あとで、着替え持っていくね。あ、タオルはこれ使って!」
知念「ありがと!何かごめんね」
れな「もぉ(笑)何で謝るの?!ほら、泥が乾く前に洗濯しなきゃ」
知念「はーい!」
返事を聞くと、廊下に出てドアを閉めるれな。
れな「着替えどうしようかな?!」
そう考えながら、客間に行き、タンスを開けてみる。
れな「そういえば、男物って涼介のしかないんだった。涼介と侑李君ってそんなに体型変わらなかったよね。どれがいいかな。。。」
人に貸す服って難しいなぁと思いながら、涼介の部屋着の中から、良さそうなものを見つけたれなは、急いで洗面所へと向かった。