第13章 幼馴染からの脱出 13
れな「いらっしゃいませ。お待たせいたしました。ご注文をお伺いいたします」
知念「何か、ひと癖あるお客が多いね(笑)僕は、オススメのAランチで、アイスコーヒーにしようかな」
れな「そうかも(笑)かしこまりました」
久しぶりのバイトは大忙しで、あっという間に夜になり閉店時間を迎えた。
「ありがとうございましたー!」
最後のお客を見送ってから、片付けや店内の掃除をテキパキとこなすスタッフ。
そんなカフェの様子を、道の向かいから眺める知念。
時折見えるれなの姿を目で追いながら、昼間のれなの不自然な驚き方を思い出していた。。。
しばらくたち、店内の明かりが消えたので、裏口へとまわりれなを待つことにした。
数分後、皆と共に出てきたれなが知念を見つける。
れな「お疲れ様でした!」
バイト仲間に挨拶をして、知念に駆け寄るれな。
れな「侑李君、待たせてごめんね!夏はいいけど、冬は風邪引いちゃうから、待ってるのダメだからね」
駆け寄ってきてくれるのって何かいいなぁ〜と思いながら、れなを見つめる知念。
知念「はーい!でも、れなちゃんの為なら、寒いのも平気だよ(笑)」
れな「もぉ、そんなこと言って(笑)行こう!」
少し歩いたところで、知念が話を切り出した。
知念「れなちゃん、やっぱり何か気になってる事あるんじゃない?」
れな「。。。どうしてそう思うの?」
知念「なんとなく」
れな「そっか。。。深刻ってほどではないんだけどね。実は少し前から、何か視線を感じる事が多くなったというか、後をつけられてる気がする事もあって。でも、何かされた訳じゃないから、まだ誰にも話してなかったの」
知念「いや、何かされてからじゃ遅いでしょ!正体わかるまで、ラストの時は僕が送ってくからね!」
れな「えーー、折角の夏休みなのに悪いよ!」
知念「ダメ!もしれなちゃんに何かあったら僕が後悔するからさせて!」
れな「。。。ホントにいいの?」
知念「ホントにいいの!」
れな「。。。ありがとう!」