第12章 幼馴染からの脱出 12
てっきり、カップごと渡されると思っていた知念だったが、れなが自分のストロースプーンで1口すくって知念の口元に持ってきたのにびっくりしていた。
れな「あっ!!ごめんね!いつもの癖で。普通はこっちだよね(笑)」
そう言って、カップの方を知念へ差し出した。
知念「えーと、れなちゃんがイヤじゃなければ、さっきの方がいいな。。。」
れな「さっきの方って?!」
知念「いつもの癖の方って事!」
れな「あ〜、これね!はい!」
れなが再度イチゴのカップから1口すくって知念の口元へと運ぶと、知念は照れながらパクリと食べる。
知念「美味しい〜!」
れな「侑李君、もしかして照れてる?!」
知念「そりゃそうだよ〜。好きな子にされたら照れるでしょ!」
れな「そう言われると、私も恥ずかしいよ///墓穴掘っちゃった。。。」
知念「あはは、そうかもね(笑)いつもは誰にしてあげてるの?」
れな「涼介だよ。小さい頃にカップ渡そうとして落としちゃった事があって、それからかな。今では、お互いカップ渡すのが面倒なだけなんだけどね(笑)」
知念「あー、聞いたの後悔かも」
れな「ごめん、気悪くしたかな。。。」
知念「まぁ仕方ないか、幼馴染みなんだし。逆に羨ましいよ!僕には幼馴染みって言えるほどの相手はいないからね」
れな「そっか。。。」
しばらく、沈黙が続いたが、知念の声で破られた。
知念「あっ、焼きそばとたこ焼き食べたくない?!」
れな「食べたい!」
知念「よし、買おう!」
出来たてを買えた2人は、絶好の花火ポイントと知念おすすめの場所へと腰を下ろした。
知念「れなちゃん、ここに座って!」
コンクリートの上にハンカチを敷いて、れなを座らせてくれた。
れな「侑李君ありがとう」
知念「どういたしまして。もうすぐ始まるよ!」