第11章 xxx 10.指名予約
さっきまでの彼とは全然違う。
恋人にするように頬を包みこまれて、深く、深く、互いの唇を重ねる。
それはどんな快感よりも甘い快楽。
虐めることを至高としていた筈の堅治が、彼の指が、今度は優しく内部に入ってきた。
唇はキスで繋がったまま。
人差し指と中指でナカを愛されて、一番好きなところに刺激を与えてくれる。すぐに性的興奮がピークになって、下腹部に力が入ってしまう。
「イっちゃいそうなの?」
「ん、うん……っでも、」
「ん?」
「堅治と、いっしょがいい」
彼の張りつめた陰茎にそっと触れた。
私の申し出を断ることはせず、堅治は、触れるだけのキスで答えてくれる。
「わかった、じゃ、一緒にイこ」
途端、彼の指が速くなった。
「!? や、あっ……ああっ!」
ビックリしたのも束の間、無理やり絶頂まで持っていかれて、私は先に果ててしまう。
なんで……?
問いたげな顔で見上げれば、堅治は小首を傾げてみせて、こう言った。
「飛ぶまでイカせるっつったろ。一緒にイクのは、お前が最後まで耐えられたら、な」
前言撤回。
やっぱり、堅治はどこまでいっても、堅治様だった。