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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第11章 xxx 10.指名予約



 ぬる、ぬるっ、堅治の尖端が会陰を這う。

 彼が本番禁止を理解してないはずもないし、その行為は、決して挿入する気のない戯れだ。

 散々彼によって焦らされたそこが、どうしようもなく、欲しがる。堅治自身に愛して欲しくて、切なげに腰が動いてしまう。

 それを、彼は心底楽しんでいるのだ。

「だーめ、……あげない」

 私が腰を押しだすと、堅治は反対に引く。涙目で彼を見上げても、満足したような笑みが返ってくるだけ。

 堅治の亀頭が蕾をこすって、さらに煽られる。欲しくてたまらなくなる。

「……っねえ、堅治」

「んー、なあに?」

「……なんでもない」

 挿れて。だなんて。
 ヘルス嬢として言ってはいけない一言をどうにか呑みこんだ。

 ほら、また、堅治がすごく楽しそうな顔をする。

「偉いね。よく我慢したじゃん」

 彼が私の髪を一房手にとって、毛先にキス。はらりと落ちた髪が目にかかって視界がぼやけた、その刹那のできごとだった。

「ん、ふ……ぅっ」

 塞がれたのは吐息。甘い口付け。
 乱暴に奪われて、掻き乱される。

 焦らされたあとのキスがこんなに気持ちいいなんて、私は、彼に出会うまで知らなかった。

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