第11章 xxx 10.指名予約
「ん、ふ……あっ、んん」
堅治は横たわったまま、舌だけで私を弄ぶ。
遊び人を自称するだけあって、そのテクというか、技術はすばらしく女の身体を知り尽くしているようだった。
なんか、似てるな。ふと思う。
端正な顔立ちも、色素が薄めな茶色い髪も、女の子を扱う仕草も。及川徹によく似てる。
徹くんから残虐性を引いて、鬼畜ペットプレイを付け足すと、堅治って感じかな。んん、ちょっと違うか。
「おい、何ボーッとしてんだよ」
「ふ、え?」
「今もしかして、他の男のこと考えてた? ……考えてたよね?」
するどい。あと怖い。
怒った堅治の声音に戦慄したが、時既になんとやら。私は彼から引き剥がされて、あっという間にベッドに組み敷かれてしまう。
近づいてくる彼の唇。
キス、してくれるの?
「……っ痛、……っ!!!」
噛まれたのは耳たぶだった。
ピアスホールが千切れるんじゃないかってくらい、強く、鋭く、堅治の歯が食いこんでくる。
「お仕置き……いや、躾?」
クスリと笑った彼はそう言って、硬度を取り戻した屹立を、濡れた私に押しつけた。