第11章 xxx 10.指名予約
「て、ことは、だよ」
「?」
「口でしてほしいってことだよな?」
違うとか、決してそういう意味じゃ、とか。そんなことを言っている暇はもちろん与えてもらえなかった。
間髪いれずにウエストを掴まれて、「こっち来い」とにこやかに告げられる。
堅治が意味するこっちとは、彼の、顔面の上だった。
「おー……綺麗な色してんじゃん」
彼は襞のなかを見つめて言う。
視線とともに秘部をなぞるのは、アルコールを含んだ堅治の吐息だ。
ふう、とわざとらしく息をかけられて、その温かさに腰が疼く。
「小さめで可愛いね、ここ」
「ひっ、あ……んっ!」
堅治の舌先が舐ったのは、挿入口の上部にある、膨らんだ蕾だった。
言いようのない快感が下肢を震わせる。無意識に声が漏れる。ナカよりも激しい刺激に、私は思わず腰を落としてしまった。
そのことで、私自身が堅治の唇を塞いでしまい、途端に恥ずかしさが込みあげる。
「ん、む……意外と大胆だね」
「違っ……や、っそのまま喋らな、で」
「いやって言われてもねー」
押しつけてきたのはお前だろ?
言いながら彼は、私のナカに舌先を挿入した。