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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第11章 xxx 10.指名予約



「マリンさん、指名ね」

 不機嫌な声の光太郎が連れてきたのは、ブラウンの直毛に爽やかな面立ちが映える、いかにも好青年って感じの新規客だった。

「新規なのに指名……?」

 訝って聞くと、光太郎が腰を曲げて耳元で小さく言う。

「お前のプロフ見て一発で決めてた……たぶん、あの客ハマるぞ。ジラしまくって搾れるだけ搾ってやんな」

「うわ……下卑たやり方」

「ここ風俗、それ常識。んじゃ、気合入れてけよマリン」

 お客さんが見てないのを良いことに、耳たぶに軽くキスをして去っていく光太郎。その広い背中を一瞥して、私は、グリーンのドアを閉めるのだった。


「よろしくねマリンちゃん。俺、堅治っていうからテキトーに呼んで?」


 堅治と名乗った青年は、慣れた様子で微笑んでみせてベッドに腰かけた。

 遊び歩いてそう。それが第一印象。

 その証拠に、彼は早速私の腰を抱き寄せて、瞳の奥を覗きこんでくる。ほんのりお酒の匂い。すでに一杯引っかけてきたようだ。

「綺麗な色だね。カラコン?」

 唇が触れてしまいそうな距離から言葉が投げかけられる。

「元から、こういう色」
「へえ……そうなんだ」

 食い気味に相づちを打った彼は、何を思ったのか、私の涙袋を押しさげて──

「………っ!?」

 眼球……舐められた。
 まさかの特殊プレイ。

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