第10章 xxx 09.彼氏(仮)
「ん、んんっ……けん、ま……すごい、研磨のキス、激し……っ」
とめどなく降り注ぐキスは嵐のように。唇を離そうとしても、そうはさせないと、強引にまた奪われる。
「は、あっ……カオリ」
研磨の切なげな声は、彼に限界が近いことを知らせていた。
そそり立った彼自身を扱く音が、私の水音と混ざりあう。くちゅ、ぐちゅ。聞くに耐えない卑猥な音が、空気を揺らす。
「も、俺……だめ、イッちゃう」
「んっ……私も、いっしょに」
交錯する視線は今宵もっとも熱い。
互いの痴態に乱された理性は真っ白に飛び、そして、せりあがる快感が全身を駆けめぐる。
下腹部に強いオーガズムの波を感じた。
研磨が果てるタイミングに合わせるようにして、自慰の指を速める。
「あっ、カオリ……ッイ、ク」
「きて、研磨っ……私も、もう」
「──……ッ!!」
一緒に最後を楽しんだ私たちは、ほとんど同時にベッドに突っ伏して、互いの頬に軽くキスをした。