第7章 xxx 06.本番禁止
「ああっ、ん」
ちょっとカサついた彼の指が、私の、一番弱いところに触れた。レースのショーツを縦になぞられて、くすぐったくて身を捩る。けれど、すぐに押さえつけられてしまった。
右太股の内側を岩泉さんの腕に制される。
もう片方を閉じようとしても、もちろん許してもらえない。
彼は軽くやってるつもりなんだろうけど、すごい腕力。がっしりとした肩から伸びた上腕は、うっとりするほど逞しい。
真面目で、男らしくて、背も高くて、町で一位二位を争うクラブの幹部職。
岩泉さんってモテるんだろうな。
ふと、そんなことを考えた。
「おー、すげえ、ぐちょぐちょ」
「!? ふひゃ、ぁっ!」
強い快感に襲われて意識が引き戻される。
視線をおろすと、岩泉さんの指がショーツのなかに滑りこんでいた。へ、へんな声が出てしまった。恥ずかしい。
「ふひゃあって……お前、」
岩泉さんは喉をくつくつと鳴らした。手の甲で口元を押さえて、顔を背けて、肩を揺らして。
「そんなに笑わなくても!」
「いや、ワリィワリィ。可愛かったもんだから……つい、ブハッ」
「~~~! 岩泉さん!」
怒ったように彼を呼んで上体を起こす。すると、岩泉さんと鼻先が軽くぶつかった。