第7章 xxx 06.本番禁止
「んんっ……!」
岩泉さんの唇に呼吸を塞がれた。
両手首は頭上で縫いとめられている。彼は片手で易々と、それをやってのけた。
強引に歯列を割られて、舌を絡めとられて、息がうまくできない。
岩泉さんは空いたほうの手で私を撫であげて、下から持ちあげるようにして乳房に五指を食いこませる。その強めの握力に、思わず恥ずかしい声が漏れた。
キスから解放されないまま。
胸の先っぽを摘ままれる。ビクッと腰が跳ねる。指の間で転がされたり、軽くはじかれたり。絶妙な力加減で弄ばれて下腹部が熱くなる。
この人が童貞なんて絶対、うそ。
「何だよその目は」
「……本当にドーテー?」
ジトッとした目つきで見上げると、返ってくるのは悪戯な視線。「業界人なめんなよ?」楽しそうに言ってますけどそれ、要するに耳年増ってことですよね。
「どこの誰に教わったんだか」
「今度うちの店来るか?」
休憩室AVだらけだぞ。
からっと告げて、岩泉さんは笑った。