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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第7章 xxx 06.本番禁止



「い、いや自分で洗えますから!」

 お客さんの身体を洗うサービスのことを伝えた途端、これである。そりゃ自分で洗えるでしょうけれども、それでは私が仕事にならないのです。

「岩泉さん。観念しましょう」

「かっ……観念って」

「まずは脱いでください」

 言いながら自分のブラに手をかける。
 スルリ、と肩紐をぬいてホックを外すと、岩泉さんが瞬時に顔を背けた。またも赤面して口元を押さえている。

 ああ、これ、岩泉さんの癖なんだ。

 男らしい輪郭を覆うゴツゴツした手。その甲に浮きでた血管を、そっと人差し指でなぞって、彼の名前を呼んだ。

「岩泉さん」

「………っ」

「こっち向いてください」

 ね?
 短く付け加えながら手の甲にキス。すると、全身を硬直させてこちらを見る彼。かわいいなあ。スーツでビシッと決めてるときは、あんなに格好いいのに。

 すこし緩んでいた岩泉さんのネクタイに指先を引っかける。
 彼はなにも言葉を発さない。ちょっと潤んだ目で私を見るだけ。でも、その呼吸は荒くなってる。

 どうしよう。
 なんだか興奮してきちゃった。

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