第7章 xxx 06.本番禁止
ひとつ、ひとつ、ゆっくりとワイシャツのボタンを外していく。柔軟剤の匂い。タバコの残り香。
シャツの下に着込んでいたらしい黒のタンクトップを捲り上げると、鍛えられた腹筋が露わになった。
「すごい……割れてる」
六つに割れた腹筋の、中心の溝。
おへそに向かって指を這わせると、岩泉さんがピクリと身体を震わせた。
指を唇に変えて、それから、舌先を走らせる。時折動きを止めてリップ音を鳴らす。
みぞおちで止まっていたタンクトップを更に捲った。曝されるのは逞しい胸板。その先端がぷくりと膨らんで、存在を主張してしまっている。
「色がうすくて、綺麗なかたち」
言いながら乳輪をくるりと舐めた。
「っん、〜〜〜……!」
恥ずかしい声が漏れてしまったことに今日一番の赤面をして、岩泉さんはまた口元を押さえる。
「声、我慢しなくていいデスヨ」
「いや、だって……っ気持ちワリィ、だろ……男が、声なんか」
「私は聞かせてほしいです」
上目遣いに岩泉さんを見つめて、ぴん、と立った彼の突起を甘噛みした。