第6章 xxx 05.不夜城
「あんのクソホストども……」
「岩泉さん、落ちついて、深呼吸」
あっという間にやってきた翌営業日。
店のオープンに出勤するなり、不機嫌丸出しの光太郎に迎えられた私は、岩泉さんとふたりで仕事部屋にいた。
ご予約が入ったのだ。
クラブキャッスルご一同さまから。
【ハジメの童貞卒業を、僕らは、全力で応援します】というご丁寧なメッセージ付きで。
「……余計なことバラしやがって」
ベッドに腰掛ける岩泉さんは、項垂れて両手で顔を覆っている。その耳たぶは早朝に見たときと変わらず、やっぱりとても赤かった。
xxx 05.不夜城___fin.