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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第6章 xxx 05.不夜城



「トオルさん!今日という今日は!売れるコツ教えて貰うまで帰りましぇんよ!俺、絶対帰りまひぇん!!」

「げっ!トビオ!」

 ベロンベロンの青年が転がりこんできた。その顔は赤を通りこして青白い。スーツはあちこち汚れてるし、呂律も回ってないし。相当飲んだなあれは。

「……だれ?」

 小声で隣にいる光太郎に問うと、呆れたような声が返ってきた。

「トオルくんの後輩。キャッスルのてっぺん取りたくて頑張ってんだとよ」

「ふーん」

 事の次第をちょっと遠巻きに見守る私たち。

 食堂にやってくるなり徹くんに絡みだした若いホスト。彼を押さえつけようとする岩泉さん、を、面白がって制止する悪そうな二人組。

 てんやわんやって、こういう状況を言うんだろうな。


「さっさと飯食って帰ろう」

「そうだね。そうしよう」


 光太郎と同時に嘆息して、やっと運ばれてきた卵焼き定食に手を合わせた。いただきます。

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