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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第6章 xxx 05.不夜城



「おーキャッスルのお兄さんたち!毎度どうもー!あれ、マッキーちょっと痩せたんじゃねえの?」

 光太郎は得意の営業スマイルを見せて立ち上がった。

 今までは私の正面に座っていたのだが、ピンクっぽい短髪の男性に軽く話しかけたあと、さりげなく席を変えて私の隣に座りなおす。

 それを、徹くんは見逃さなかった。

「やだなァ。そんなに警戒しないでよ」

 彼はあくまで和やかに言いながら私の正面に座る。瞬間、光太郎がテーブルの下で拳を握るのが分かった。

「コータローのとこの大事な大事な商品ちゃんだもんね? 獲って食いやしないよ。今は、ね」

 今にも殴りかかりそうな勢いの光太郎は、どうにか堪えて、引きつった笑顔をつくる。

「トオルくんさ。カオリから金引っ張るようなことがあったら、俺、マジで怒るからね。……覚悟しとけよ」

 何だろうこの雰囲気。
 まさに、一触即発だ。

 ピリピリとした空気に耐えかねて何か言おうと試みる。しかし、それを遮ったのは──


「おーいーかーわァ……また他人様んとこの従業員に営業掛けてんのかテメェ」


 岩泉さんの登場だった。
 阿修羅よりも顔が怖い。

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