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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第5章 xxx 04.金融屋



 空が白みはじめた頃だった。
 
 孝支くんのあとに30分コースの客を相手した私は、渇いた喉を潤すためにカウンターに向かっていた。たしか、店の入り口にミネラルウォーターの自販機があったはず。

「おー、お疲れさん」

「……おつかれ」

「何だよまだ怒ってんの?」

 店の予約表と睨めっこしていた光太郎を一瞥して、プイとそっぽを向く。

 よし、レモン風味のやつにしよう。
 小銭をいれて自販機のボタンを押そうと、手を伸ばしたときだった。


「おー!京治くんじゃん!」


 エレベーターが開いた先。
 これまた高身長の男が眠そうな顔をして立っていた。

 一見普通のサラリーマンに見えるけど、首元に見え隠れしているのはゴールドのネックレスだ。恐らく、彼もまたこの町の住人なんだろう。

「久々じゃんかよー!元気してた?」

「うん、まあ、ぼちぼちですかね」

 光太郎の顔見知りってことは同業者か、もしくは、常連客かな。涼しげな印象を受ける横顔を見つめて、ミネラルウォーターに口をつけた。

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