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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第17章  xxx ending √2:KEIJI



 彼の腕が私を捕らえたのは、その直後のことだった。腰を抱き寄せられて、反対の手でうなじを押さえられて、身動きがとれなくなる。

「ん、ふっ、……!」

 激しいキス。息が、できない。

 唇をこじ開けて彼の舌が入ってくる。応える暇すら与えてはもらえない。呼吸を、理性を、奪われる。捕食するような口付け。

 ぴたりと合わさるのは互いの性器だ。

 熱をあげた京治さんのそこ。しとどに濡れた私自身。キスの角度を変えるたびに、ぬるり、擦れる感覚が背筋を痺れさせる。

「カオリ、……カオリ」

 甘えるように。縋るように。
 彼が、私の名前を呼ぶから。

「……っ、……京、治……ぃ」

 私も同じように彼の名を囁いた。

 その刹那、はた、と京治さんがキスを止める。一拍、二拍、無言の間がつづく。それから彼は、強く目を閉じた。

 どうして、だろ。
 すごく辛そうな顔に見える。心臓を圧迫する違和感。なんて言うんだっけこういうの。ああ、胸騒ぎ、だ。

「京治さん、……私、何か」

 悪いこと言っちゃいましたか。
 そう問おうとしたのだが、しかし、それは叶わなかった。突如として身体を襲う浮遊感。肌を震えさせる冷気。

 抱きあげられたのだ。

 しかも、彼は濡れた身体もそのままに、バスルームを出てしまう。湯気がドアから溢れだして、脱衣所の鏡を曇らせる。

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