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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第17章  xxx ending √2:KEIJI



 おずおずと触れる、彼の背中。

 改めて見るそれは、溜息が出るほど美しい。凛として風切羽を広げる姿。澄んだ瞳に宿る獰猛さ。

 よく似てる。京治さんに。

「……きもちいいですか?」

 彼の肌を傷つけないようにと、泡を纏わせた素手で洗いあげる。そっと問えば、返ってくるのは優しい声。

「ん、気持ち良いよ」

「そう、……よかった」

「こっちも洗って?」

 腰付近に滑らせていた手を掴まれる。
 そのまま前方に誘導されて、感じる、彼の下生えの感触。

 ドクッ

 心臓の拍動する音がした。

 息がヒュ、と苦しくなる。これまで幾人もの客を相手にしてきたし、男性の陰部を洗うのは仕事の一環だった。確かにそうだったけれど。

「……し、失礼、します」

 これ、プライベートでやるの、すっごく恥ずかしい。しかも相手が京治さん。だ、駄目だ、麗しすぎて直視できない。

 内心パニックだった。

 それでもどうにか冷静を装って、手を動かす。掌で下生えを揉みこんで泡を立てる。それが充分に泡立ったら、次は陰茎だ。

 ほどよい大きさ。
 キレイなかたち。

 色も肌とそんなに違わない。経験がそれほど多くない証拠。こう言ったら失礼かもしれないけど、ちょっと、意外だった。

 だって、京治さんモテるだろうし。

「……っ、くすぐ、ったい」

 根元から先端にかけて手を這わせると、彼がもどかしそうに腰を引いた。

 照れたような目元。
 頬がほんのり赤くなっている。バスルームの熱気に当てられたのか、それとも、徐々に硬くなっている肉欲のせいなのか。

 それは定かではないけれど。

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