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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第17章  xxx ending √2:KEIJI



 連れられた先はゲーセンだった。
 連れられた、というよりも、フラッと立ち寄ったという方が正しいかもしれない。

 京治さんがゲーム。

 ちょっと驚きだ。どちらかと言えばカジノとか、賭博場とか、そういうアングラで大人な遊びを嗜んでいそうなのに。


「貸しメダル1000円200枚……? こんな激安なレートで大丈夫なのかこの店」


 うん。やっぱり嗜んでいらっしゃった。そうじゃない。そうじゃないよ京治さん。このお店のメダルは換金できませんからね。ここはそういうお店じゃありませんからね。


「ちょっとスポンサーと話してくる」

「いやスポンサーとかいませんから。居てもせいぜいエリアマネージャーくらいしかいませんから。京治さん、聞いてますか、京治さーん……?」


 どっか行っちゃったよ。
 どうすんの、この状況。

 必死の制止虚しく、お店の奥へと消えていった彼。裏社会に詳しすぎて表に疎いとか、いや、それはそれで可愛いと思うけれども。

 ポツンとひとり残された店内。

 あちこちから流れるゲームのBGMに満ちたフロアで、ぼんやりと彼を待つ。


「カオリーーー!!!?」


 馬鹿デカい声で名前を呼ばれた。やけに弾んだ低音。わざとらしい声音。懐かしい感覚。

 うるっさいな。
 思わずそう言って、あのゴールドの瞳を睨みつけたくなる。

 くるりと首を45℃回した先。

 格闘ゲーム【HAIKYU FIGHTER】の前に腰かけるミミズクヘッド。大袈裟にびっくりして私を見るのは、やっぱり、木兎光太郎だった。

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