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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第15章 extra xxx 003



「てんめェェ……年頃の女が!しかもミニスカートで!こんな物騒なとこフラフラしてたら危ねえだろうが!」

 脳天をグリグリされる。
 めっちゃくちゃ、痛い。

 コンビニに入ってくるなり私をドヤしつけた黒尾は、鼻のあたまと頬が真っ赤になっていた。

 相当飛ばしてきたのだろう。
 恐らく、一発で免許停止になるスピードだったはずだ。

 そうでなければ、この短時間でこんなにも風焼けするはずがない。

「そんなに怒らなくても!」
「怒るわボケェ!」
「痛い!下痢になる!」

 コピー機のあたりで言い争う私たちに「店内では静かになさい!!」と、母親みたいな喝をいれるのは、さっきの店員さんだった。

 怖い。顔が。まるで鬼である。

「……す、すみませんデシタ」
「……もう騒いだりしません」

 あまりに恐ろしいその形相。
 思わず二人して謝って、申し訳程度にコーヒーを買って、すごすごとコンビニを後にした。

「お前のせいで俺まで怒られた」
「最初に騒いだのは黒尾じゃん」

 お互い口が減らないところも相変わらず。プシュ、と缶コーヒーのプルトップを開けて、黒尾がこちらを睨む。

「それで?」

「それで、と、申しますと」

「こんなとこで何してた」

 ヤクザさんのお家にいました。
 そんなこと口が裂けても言えるワケがない。どうにかして切り抜けなければ。

 すかさずスマホを取りだした。
 オイ、と凄む黒尾を無視して。

 研磨の番号を呼びだして耳に当てれば、聞こえるのはクラシックのメロディコール。ダメ元でかけた電話だったが、しかし、それは予想に反してすぐに繋がった。

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