• テキストサイズ

(R18) Moulin Rouge (HQ)

第14章 extra xxx 002



 *


 及川徹は泣いていた。

「あっ……やめ、も、やめて……っおかしく、なる……!」

 ただ黙って落涙しているのだ。
 私の下で喘ぎ苦しむ岩泉さんをぼんやりと眺めて。ぼろぼろと大粒の雫をこぼしている。

 なぜ、彼が泣くのか。
 なぜ、彼は泣くのか。

 私には到底理解できなかった。

「ん、うっ……ぁ、っ出、る」

 目が覚めるとここにいた。

 初めての客が帰ったあと、新しい同僚に勧められたカクテル。あれを飲んだ直後から記憶が途絶えている。

 恐らく、一服盛られたのだろう。

 そして、それは岩泉さんも同じだ。
 トロンとして焦点の定まらない瞳。充血した眼球。時折歯を食いしばる仕草。

 明らかに普通じゃない。
 彼はきっと、私なんかよりずっと強力で危ないモノを飲まされてる。

「は、っ……あっ、……ッ!」

 膣内に感じる生温かい熱。
 グッ、と下腹部に力を篭めれば、流れ出るのはどろどろの液体。

 もう何度こうして注ぎこまれたか分からない。幾度となく果てた岩泉さんは朦朧として、意識を保っているのがやっとの状態だ。

 限界だった。
 私も、彼も。

 これ以上行為を繰り返せば身体が、こころが、本当に壊れてしまう。

/ 254ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp