第13章 extra xxx 001
さて、お次はこっちの番だ。
未だ夢のなかにいる彼女の髪を鷲掴み、そのまま、ベッドから引き摺り下ろす。ブチブチと鈍い音が聞こえるが、そんなのはどうでもいい。
「……っ痛、い、……どこ」
支離滅裂な言葉。虚ろな目。
恐らく天童は酒と入眠剤を混ぜたんだろう。彼女から香るほのかなアルコールがそれを示唆していた。
「徹、くん……なの……?」
気安く俺を呼ぶなよ。
本当にイライラする。
まだ焦点の定まらない彼女を鏡台の前まで引きずって、それから、乱暴に跪かせる。彼と向き合うようにして。
交錯するふたりの視線。
彼女が状況を認識できるまで、たっぷり十秒はかかったと思う。段々とはっきりしていく意識のなか、カオリは、その目に映った彼をぽつりと呼んだ。
「……岩泉さん」
「……カオリ?」
へえ。自分の名前も分からないほどキマッてるくせに、その女のことは分かるんだ。立派立派。
「…………っ」
思わず、舌を打っていた。
拳を痛いほど握り締めた。
沸々と湧きつづける怒りに任せて、女の服を剥ぎとっていく。下着を強引に外すと晒される若い乳房。
たわわに実ったそれを見て、彼の、岩ちゃんの頬にサッと赤みが差した。