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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第3章 xxx 02.及川徹



「え、お代はレジで……」

「ああ違うよ。これは
俺が君にあげたいだけ」

 お店には内緒だよ?
 小首を傾げて言いながら、徹くんは私の腕を掴んで、自分の方に引き寄せた。ほんのりムスクっぽい香水が香る。これシャネルの五番、かな。

 右手をベッドに座ったままの徹くんに引っ張られて、彼に抱き留められる形になる。それから、腰のあたりを彼の掌が撫であげた。

「華奢だね……脱いだら
もっと細いのかな……?」

 ゾクリとしたものが背中を走る。
 粟立った肌をさらに男らしい指先がなぞって、思わず身を捩ってしまった。

 そのことで余計に密着した私の身体が、熱を持っていることに気付いて、彼は笑う。

「今度はオシゴト、してほしいな」

「……っ!」

 耳たぶを這うねろりとした熱は彼の舌だ。

 少しお酒の匂いがする徹くんの吐息が、直接耳を犯してくる。わざとらしく注がれる甘ったるい声。「俺、君となら本番してもいいよ」挑発的な台詞に心臓が跳ねた。

 そのときだった。
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