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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第12章 xxx 11.幽閉



「京治くんお久しぶりじゃないスかー! 元気してました? あ、俺はもちろん元気っすよ!」

「声がデカいよ、夕」

「あっ! サーセン!!!」

 光太郎と似たあれを感じるね。うむ。

 秋の終わりを感じさせる今日この頃。
 夕と呼ばれた少年は半袖姿で、しかも、そのティシャツには【年中常夏】という文字が印刷されていた。冬将軍も真っ青である。

 彼が小脇に抱えるヘルメットには【Deli CROWS】のステッカー。この界隈でケータリングと言えばCROWSなのだと、赤葦さんが教えてくれた。

 なんでもそこの店長が料理上手で評判なんだとか。

「武田くんは元気?」

「おかげさまで! 今日もあちこちから注文入って泡吹いてますよ!」

 ガッハッハ!と豪快に笑ってみせる夕くん。そんな彼と、ふと、目が合った。

「…………」

「…………」

 ガン見である。超、ガン見だ。
 ななななんだろう私の顔に何かついてるのかな。見過ぎだよ。超見られてるよ。見られすぎて穴が!穴があく!


「京治くんのコレっすか?」


 大真面目な顔をして小指を立てた彼。
 鼻息荒いし頬は紅潮してるし、一体、なにを想像しているんだろうか。

 十中八九、ナニだろうけれども。

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