第1章 第一章
「お、お止めください、三日月殿、鶴丸殿!!」
先程から、必死に一期が仲裁に入ろうとするが、二人共聞く耳を持たず、両者、刀を上段に構える。
「いつかは決着つけなきゃなんねぇ、って思ってたぜ三日月!」
「あぁ、そうだな、俺もだ鶴…さぁ来い!!」
そう言うと同時に鶴丸が斬りかかる。それを三日月は左に避けると、その体の勢いで鶴丸を袈裟がけに斬りつけた。
攻防一体、どちらも一歩も譲らぬ戦いはまるで勇壮な舞のように美しく、一期を含めた三人は止めるのも忘れ、それに見入っていた。その時
「三日月、もらったァー」
鶴丸の攻撃を防いだ拍子に体制を崩した三日月に、勝利の雄叫びを上げながら鶴丸が刀を振り上げる。その刹那、
何かが物凄い勢いで三人の頭上を通り越して三日月を吹っ飛ばした。
そして鶴丸の刀が空を切った。
「お、おいなんだよコレ?」
突然の事に驚いた鶴丸は三日月を吹っ飛ばしたある物を拾い上げた瞬間、今度は鶴丸が白くて長いモノに吹っ飛ばされた。