第1章 第一章
「山姥切」
「蛍、もっと脇を閉めろ!」
「はい!」
「全身を使っで刀を振れ!」「はい!」
「こら、山姥切。厳しいぞ!」「お前は優しく教えれぬのか?」
…真剣に手合わせをしているのに、山姥切は外野の煩さにイライラしていた。
「もっと分かりやすく教え…」
「あんた達は黙ってろ!!」
修練の最中だったが思わず三日月に怒鳴る。だが当の本人には軽く受け流された。
三日月、鶴丸、そして離れた所から見ている一期は、山姥切と蛍丸が修練を始めると同時に見学に来た。…見学するのはいいのだが三日月や鶴丸が自分の教え方に文句を言ってくるのだけは堪えられなかった。
「あんた達、文句言うんだったらどっかに行ってくれ!」
と例え言ったとしても「減るもんじゃないんだからいいだろ」と相手にすらされなかった。