第1章 第一章
「安心しろよ、俺や三日月は少なくとも無体なマネを蛍にするつもりはねぇよ…今のうちはな」
鶴丸の声が鼓膜を揺らす。そして自分の考えも見破られてしまい、何も言えなくなってしまった。
こうなってしまってはしょうがない。一期は仕方なく「分かりました」と了承した。その時、廊下の奥の厨房から燭台切か叫んだ。
「みんなー ゴハン出来たよ。…今日はおにぎりだよぉ」
もう出来たのか。一応平安組の毒牙から蛍丸は守られた。しかしそんな事は露知らず、蛍丸は二人と共に仲良く立ち上がる。
「よし蛍。一緒に行くか」
「そうだな、では蛍よ。俺の隣に…いや俺の膝の上で食べるがよい。」
二人の視線が同時に蛍丸へと行く。いやいや、流石におにぎりを膝の上では食べれ…
「じゃあ、蛍は一期さんの上で食べたい!」
…驚きで固まった三人の顔が同時に蛍丸へと向いた。