第7章 プラトニックなの
予想していた話なんかよりも、よっぽどハードな内容にうまい言葉が見つからない。
木兎の親父さんが、俺らがガキの頃に再婚したのは知ってたけど。
だけど、まさか──
「お前、マジでかおりちゃんに……その、惚れてん、のか」
図らずも震えてしまう声で問いかける。すると木兎は、一度だけ、極々小さく頷いた。
「(……マジかよ)」
仲のいい兄妹だとは、まあ確かに思ってた。血が繋がってない妹でも、あんな風にいい関係を築けるもんなんだなって。
でも、ああ、そうか。
こいつが借りたがるAVってその手の近親相かっ……いや、下品な話はやめとこう。
「あー……そんで、赤葦がかおりちゃんに手出して、お前はそれを知ってブチキレたと」
整理するように言うと、またひとつ、木兎がこくりと首を縦に振った。