第4章 変わらない君
「 あ!いた!やっと見つかった!」
の病室に戻る途中
病室の前でそう叫ぶ櫻井先生。
大声で叫びすぎて
隣の看護師さんに叩かれる始末。
ご飯食べて来いって言ったのは誰よ。
「 さんが
目を覚まされましたよ!」
一瞬その場に立ち止まった。
でも次の瞬間には
彼女の元に走っていた。
「 ...!」
息切れしながら勢いよく病室に入った。
体を起こしたを見た瞬間に
自然と笑みが浮かび上がる。
都合よく罪悪感なんて消していた。
「 ・・・ 」
何も言わないまま
お辞儀をして微笑む彼女。
その笑みを見た瞬間に
すべてを悟った気がした。
「 ...?」
いつも私に向ける笑顔じゃなかった。
あくまで知らない人に向ける笑顔。
鳥肌さえ立ちそうだった。
「 ... あなたは?」
何もかもが止まって見えて
何もかもが悲しく見えて
人生で一番ショックなときだった。
好きな人から忘れられたとき。
「 え...?」
自分の声が震えてるのが分かる。
お願いだから、嘘だって言ってよ。
そんなのドラマの世界だけでいいって。
「 二宮さん... 少しいいですか?」
そんなとき先生が私を外へと誘う。
顔が固まったまま外へ出た。
先生の顔も相当だった。
先生も今知ったのだろうか。
「 は... 」
あの笑顔に違和感を感じたし
やっぱりそうとしか思えない。
そう思いたくないけど
そんな考えしか思い浮かばなかった。
「 は...
記憶がなくなったんですか...?」
先生が戸惑った苦しげな顔で
重く小さく頷いた。
その頷きが辛かった。