• テキストサイズ

閑話休題?ーNARUTOー

第42章 秋の夜長の暇尽くし ー暁ー



「ナイスガイが抜けているぞ。気を付けろ」

「喧しい、大馬鹿者め。口が裂けてもそんな下らないことを言う俺ではない」

「口なんかとっくに裂けて修復済みだろう」

「…だから何だ」

「裂けてもまた修復すればいいじゃないか」

「口が裂けても言わないと言っているんだ。どの道言わないのに口だけ裂けと言うのか」

「成る程。では口を裂かなくとも構わないから…」

「言わない」

「…流石角都。ケチだな…」

「流石も何もそれが俺だ。文句があるならベルサイユに来い」

「マリー・アントワネットはケチなお前の対極にあると思うのだが、そんな彼女の居城にお前の居場所があるのか?」

「マリー・アントワネットが浪費家というのは冤罪だ。ハプスブルグという名家から嫁いだ彼女に対する妬みや嫉み、政治的な思惑から流された流言蜚語でしかない」

「何だと。ということは、オスカルは女でなく男…」

「…何を言っているんだ…。意味がわからないことを言うのにも程があるぞ、イタチ…」

「オスカルが男となればアンドレの純情はどうなってしまうのだ!?お前が光で俺が影なのに、お前も光なら俺も光、影なら影だよ一心同体になってしまう!何てことだ…しかし需要の幅は広がりそうだな…」

「需要…」

「因みにマリー・アントワネットはレズビアンという流言蜚語も蒙ったことがある。これもまた需要の裾野を広げないでもない…」

「イタチよ。そこらへん俺には一切需要がないから、どうしても話したいなら鬼鮫と部屋に隠って気のすむまで語り合え。頼むからそうしてくれ」

「そんな需要は私にもありません」

眉を顰めた鬼鮫に角都が憤怒の一瞥をくれる。

「お前の需要など知ったことか。早く連れてけ、この迷惑な相方を」

「オフ中くらい好きにゆっくりさせて下さいよ。あなただって四六時中飛段のフォローをしてる訳じゃないでしょう?」

「休みなく四六時中そんな真似してたらとっくに死んでるぞ、俺は」

「うるせぇな。こっちだっておじいちゃんに四六時中付き纏われたかねえわ……おい、サソリ。この鹿優しい鬼?優しくない鬼?どっちだと思う?」

熱心にスマホをいじっていた飛段が珍しく難しい顔でサソリに尋ねた。サソリは面倒そうにチラリと顔を上げ、傀儡を弄る手元に目を戻した。
/ 340ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp