第5章 忘却のマーニーーデイダラ、イタチ、サソリ
「頭モヒカンかも知んねえぞ、そんなトトロは?」
「・・・やっぱいいや、うん」
「いいのかよ。アタシは見てェな、そんなトトロ」
「私もちょっと見てみたいですねえ」
「・・・何なのお前ら、トトロを何だと思ってんの?ちょっと勘弁だぜ、うん」
「お?じゃテメエはトトロを何だと思ってんの?何だかわかっちゃってんの?アレ、要は何?何なの?よく考えたら一コもわかんねえのな。先生、ご教授下さいよォ!」
「・・・・・うん?」
「うん?じゃねえですよ、教えなさいコラ。誰にでも秘密はあっかも知んねえけど、ここで秘密は許さねえ。トトロって何?」
「・・・マーニーはどこ行きました?」
「牡蠣殻さんは黙ってて下さいよォ!アタシの知的好奇心の愛らしい芽をぶっ摘もうてんですか?」
「じゃ私もどっか行っていいですかね?」
「トトロの正体知りたくないんスか!?あのデカイ毛玉が何なのか、知りたくない?有り得ないスよ。ラーメン大嫌い小池さん並みにねえ!スーツで決めたマリオ並みにねえ!アンタクリープの入らねえコーヒーか!?」
「私、コーヒーにはそういった類いのモノは一切入れません。あれは種のお茶だ。しかし結局汐田さんも好きなんですねえ。ジブリは凄いですよ」
「トトロの正体はトロルだ。作中ではっきりそう言われている場面がある」
「お、イタチ。珍しいな、こんな夜中に。眠れねえのか?うん?」
「小腹が空いたので虫養いにオハギでも食おうかと思ったのだ」
「飛段のヤツがどや顔でいきなり三十個も買ってきてドン引かれてたアレか?」
「誰がドン引くものか・・・何ならアレは皆俺のものだ」
「・・・そんなアンタに引くよ、オイラは・・・」
「お茶ァ呑むスか?イタチさん。あっついの淹れますよォ。牡蠣殻さんもおかわりします?」
「オイラも」
「おう、ボクくんにはあったかい牛乳な!それ呑んだらお眠だよ!?子供は寝る時間だからネ!?」
「いや、やっぱ自分でやっからいい。考えてみたらオメエの淹れたお茶なんかおっかなくて呑めねえよ、うん」
「ならついでに皆の分よろしくゥ!!頼んだよ、デイダラくん!」
「何でオイラが・・・テメエがやれよ、イモ裾はよ」
「二人で行け。互いに自分で言い出した事はやりおおせろ」
「けッ」
「ちッ」
「・・・あなたも付き合っていないで寝たらいい」