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閑話休題?ーNARUTOー

第35章 海へ来たらば ー暁with黒の教団ー



赤い紙で見事に折り上げたハイビスカスをカサリと付け直して、小南はビーチマットに横たわった。

「痛い戯言なら聞こえてこないでもなかったけれど、それも空耳アワー…」

「…あのな、小南。俺はお前が思っている程痛いの辛いの大好きさんじゃないんだぞ?牡蠣殻じゃあるまいし」

「牡蠣殻は痛いの辛いの大好きな訳じゃないんじゃないかしら。何も考えてないだけよね」

黙って佇みながら二人のやり取りを聞いていた鬼鮫が牡蠣殻を見下ろした。

「やっぱりそうなんですか?」

「…やっぱりとは何ですか。失礼な」

額にへばりついた髪を煩わしげに撫であげて、牡蠣殻が忌々しそうに答える。

「バカはバカだからな。しかも考えないバカと来た日には救いようがねえ」

黒い日傘を射したサソリのヒルコが憎まれ口を聞きながら鬼鮫と牡蠣殻の後ろを通り過ぎて行く。何のつもりか、尾に大きな流木を巻き付けている。

「何ですかアレは。キャンプファイアーの支度でもしてるんですか、あの人は」

「傀儡の材でしょうねぇ。あれは何処まで行っても傀儡が世界の中心ですから」

「海まで来てなにしてんでしょうねえ…」

「人の事言えますか」

「…私、あの人に救いようがない呼ばわりされるくらい救いようがないんですか?」

「…さあ…」

「反省します」

「元より期待してませんが、聞くだけ聞いておきますよ」

「……痛み入ります……」

「そうですね。少しは痛み入った方がいいですよ、あなたは」

「……成る程……」

「なあ、ペインのヤツ、熱中症になりかかってんじゃねぇか?」

海から上がって来た飛段が頭をガシガシ掻きながら半笑いで割って入った。

「おーい、リーダー」

小南と小競り合いしつつも律儀にパラソルを支え続けるペインに、呑気な声をかける。

「…何だ、うちのゾンビパンダじゃないか。どうした。ジャシン教になら入らないぞ」


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