第2章 第二章 成長
さかあがりのれんしゅうは、りょーちゃんってゆう子のことはしんちゃんが、たつのことはきみくんが、そして、ぼくのことはすばるくんが見てくれた。
ぼくは足をおもいっきりけり上げた。
そのしゅんかん
『…りゅーちゃん、あかん、重っ!』
すばるくんが手をはなした…
ズッテーン…
ぼくはてつぼうからおちた…
『ごめん、りゅーちゃん、でも、あかん、ささえきれんわ』
すばるくんが手をかして起こしてくれた。
ぼく、そんなにおもいかな…
ちょっとかなしくなった…
『んなら、すばる、りょーちゃんのあいてしたって?オレ、りゅーちゃんのさかあがり見るわ』
しんちゃんがぼくにちかづいてくる。
…ホンマは、やさしいすばるくんがよかったな…
しんちゃんって、おこるとメッチャこわいもん…
『りゅーちゃん、もち手が逆や!あーっ、けりあげが弱い!もっと体をてつぼうに引き付けて!あーっ!何で出来んのや!』
し…しんちゃん…うるさい…
ありがたいけど…でも…うるさい…
すばるくんをチラッと見た。
りょーちゃんと、たのしそうにさかあがりのれんしゅうしてる…
いーなぁ、たのしそうやなぁ…
…ボカッ‼
『集中せい‼』
しんちゃんにおこられた…
ちょっとだけすねながら、でも、はをくいしばって、さかあがりのれんしゅうをつづけた。