第2章 『1. 出発』
ウィル「聞いていいかわかんないけど、レオリオはなんで上半身裸なの?」
(すれ違う時から思ってたけどさ)
レオリオ「うおっ!俺あのまんまだったのかよ!!」
自分でも気づいて無かったようで慌てて服を着直してから私に「気合い入れる為に脱いでたんだ」と少し言い訳っぽく頭をかきながら言った。
そうしてるとギギギと私たちが出てきた扉のシャッターが閉じて行き始めた。
シャッターの奥にはその近くまで来て体力が切れたのか悲しくも手を私たちに伸ばしながら苦悶の表情を浮かべながら倒れてるものがいた。
しかし、そんな彼は無情にも閉じるシャッターに光を遮られた。
ウィル「…。来年がんばって」
(助けてもきっとこの後の試験で落ちることは間違いないからね。私も人に構ってられるほど余裕もないし)
小さく呟き私は目の前の湿原へと目を向けた。
生き残った者は前へ進まなければならない。
キルア「お前、あいつらと知り合いだったのか?」
ウィル「ん?そこで倒れてた人?
違うよ。名前すら知らない。
ただ、ここで終わってて逆に良かったと思っただけ。」
キルア「ふーん。ま、俺には関係ないからいいけどね」
そう話してると突然 場の空気が騒がしくなった。