第2章 『1. 出発』
しばらくスピードを上げながら走っていたら私の周りには人がほとんどいなくなっていた。
前には足音が幾つかあったがこれ以上は別に脱落者出ないだろうと思いここでキープする事にした。
一体いつまで続くのかと思われた階段も出口らしき光が見えた。
ウィル「ふぅ、結構長い階段だったな。」
(集合場所が地下100階だったんだからそこから階段で登ろうと思ったらこれぐらい距離いるよね)
光が見えたことで幾分気持ちが楽になり私は早く太陽を見たくて足を早めた。
そして出口を出て目の前に広がった光景はじめっとした湿原だった。
ウィル「…もうちょいカラッとしたとこにでたかったかも。」
(砂漠とかはいやだけど、これもやだな)
そんなことを思って苦笑いしてたら横から「ねぇ」と声をかけられた。
その声がした方へと体を向けた。
ウィル「ん?私?」
「そう!!まだ、ここにいるの俺たちとお姉さんしかいないよ?」
ウィル「あ、ほんとうだね。
で、何かあったの?」
「ううん!お姉さんと話して見たかっただけだよ!
俺はゴン!!ねぇ、お姉さんの名前は?」
ゴンと名乗る黒髪ツンツン頭の少年がそう聞いてきた。
ウィル「私はウィル。よろしくね。
そっちの君は?」
「俺はキルア」
(ふーん、こいつ中々やるな)
ウィル「キルアね、よろしく」
軽く名前を名乗りあった。