第5章 『4. 飛行船』
ウィル「ま、キルアが自分の楽しみのために人を殺したって言われたら多少は印象悪くなるけどね。そうじゃないでしょ?」
キルア「……ああ」
ウィル「で、何で殺す経緯に至ったの?
喧嘩でも振られた?」
キルア「まーそうかな。
てか、お前変わり過ぎ。普通は引くだろ?」
ウィル「や、だから本人がそれ言うなって。
…別に私はそんなに綺麗な人間じゃないってことだよ。
私だって人殺しもやったことある。」
窓辺に肘をつきながら平然と言ってのけた。
キルア「まじ?」
ウィル「まじ。」
キルア「あのさ俺ってウィルから見たらどんなやつに見える?」
ウィル「んー、悪ガキ?」
キルア「おい!
んじゃさ、俺の家族何してると思う?」
ウィル「え、キルアの家族?」
そう聞かれ私はキルアをじっと見つめた。
ウィル「んー。なんかさ金持ちっぽさそう。
マフィアとか?」
キルア「は?マフィア?」
ウィル「聞き返すなよ。で、答えは?」
答えを言うようにキルアを促した。
キルア「殺し屋」
ウィル「…ほぉ。何かキルアの親っぽいと思ってしまった。
だからキルアは鍛えられてるわけか。納得したわ。」
キルア「…ウィルって何言っても引かねぇよな。ま、そうだけどな」
ウィル「んじゃさ何でハンター試験受けたか聞いていい?
家が殺し屋やっててハンターになったら捕まえないといけなくなるんじゃないの?」
キルア「そうだぜ?それが目的だし。
俺、家族とっ捕まえてやるんだ。絶対に高く売れるぜw」
ウィル「ふーん、まー頑張れ。」
キルア「適当だな!
それより、お前本当に動じないよな。」
(変わったやつ…)
ウィル「まあ、キルアだし。」
キルア「はぁ!?意味わかんねぇ!!
はぁ。んじゃさ、ウィルは何の為にハンターになるわけ?」
(俺も言ったんだし聞いていいだろ)
私はその質問に表情が固まらないようにするのが大変だった。