第3章 『2. 詐欺師の塒』
レオリオ「うおぉぉぉ!!!」
突然、森からレオリオが飛び出して来た。
ウィル「なっ!!何で戻ってっ!!」
(アホか!)
不意をつくように影から飛びたして来たレオリオだが大声をあげ過ぎたのと動きが大振り過ぎてヒソカには悠々と除けらた。
ガスッ!!!!
そしてヒソカのカウンターパンチを諸に顎へと食らった。
ウィル「!?レオリオ!!」
私は剣をぐっと握り直してヒソカへと走った。
心で技名を呟いた。
ウィル(フィス・アルモニア「自然調和」)
力が剣先にまで満ちて行くのを感じていたとき、
こちらへニコォっと笑いかけたヒソカの頬へ子供の拳程の小さなものがヒットした。
一瞬何が起こったかわからず私とヒソカは動きを止めた。
ウィル(え、何?!)
突然のことに私も反応が少し遅れた。
ヒソカの頬に当たった物はヒュンッと音を立てて持ち主のとこへと戻っていった。
その先に視線を向ければゴンが立っていた。
ウィル「ゴン!?先に行ってたんじゃ!!」
(何で!?)
ゴン「キルアが嫌な予感がするっていうから戻ってきたんだ!」
私はその返答に唖然とした。
先頭集団と離れることがここでどれだけ危険かは既に分かっているはずなのに私達の元へと戻って来たゴンの大胆さに。
ヒソカ「…キミは…。うん、合格♡」
ヒソカがそう言ってレオリオへと近づいて行くのを見て私は現実に引き戻された。
ウィル「レオリオになにする気!!」
私はいつでも技を発動できるように剣を構えた。
そんな私のことなど物ともせずにヒソカは和かに続けた。
ヒソカ「彼は合格だから殺さないよ…君もね♢」
(こんなところで殺すなんて勿体無い♧…あぁ、もっと熟してからじゃないと…♤)
そう言ってククッと不気味にヒソカは笑った。
ヒソカ「自分で来れるね?」
その問いにゴンが頷くとヒソカは更にニコリと笑い立ち去った。