第3章 『2. 詐欺師の塒』
そうしてしばらくも経たない内にすぐ後ろから悲鳴が聞こえた。
私は無視して走ろうかと思ったが、レオリオとクラピカがスピードを緩めた事に気づき私も足を止めた。
足を止めるまでの間に封をしていた心を開け瞳の色も戻した。
レオリオ「後ろにいた奴らが減ってるぞ」
クラピカ「どうなってるんだ」
後ろを凝視していると人がこちらへときた。
「っ!生き残りがいたか!!」
その人は息を切らしながらこちらへと来た。
ウィル「何かあったんですか?」
「俺以外のやつら全員、ヒソカの野郎に殺られた。
俺たちじゃあいつには勝てねぇ!
同時に別々の方向へ逃げるしかねぇ!!」
私はその言葉を聞いて感じてた嫌な気配が近づいて来てることと、その気配が大きくなっている事に気づいた。
レオリオ「何でそんなことなってんだよ」
クラピカ「目的はわからないがこちらへ来てる可能性は大きいな」
ウィル「大きいどころじゃないよ。すぐそこまでもう来てる」
少し開けた場所まで来た時、ヒソカが姿を表した。
ヒソカ「やあ、君か♡」
ウィル「…いや、知り合った覚えがないんですけど」
ヒソカ「クク、集合の時に僕を見てただろう?目が合ったじゃないか♧」
ウィル「…………」
(覚えてんのかよ)
私は若干の寒気を感じつつも無言を貫き通した。
私はジリジリと後退していき、ヒソカと距離を取って行った。
クラピカとレオリオの直ぐそこまで近づき私は2人にある提案をした。