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その胸に抱くのは~BLEACH~

第2章 再会


真央 霊術院の練習場に着いた卯ノ花は立ち並ぶ生徒達の中からある人物を探していた。
ざっと見渡すと目当ての生徒はすぐに見つかった。

艶やかな黒髪と白い肌、整った顔立ち、クリクリと大きく愛らしかった瞳は綺麗なアーモンド形になっていた。
自分の記憶の中の少女は今や美しい大人の女性へと成長しつつある。
あの頃にはなかった凛とした空気を纏って、真っ直ぐ見つめる瞳に卯ノはや柔らかく微笑んだ。





彼女を初めて診た時からどのくらいたっただろうか。
虚の出現の知らせを受けた他の隊の隊士が慌てて運んできた彼女はひどく傷ついていた。
身体も、心も。

「虚に襲われたと思われる住人です。父親は駆けつけた時には既に死亡していました。ただ発見当初この子は……」
運んできた隊士の言葉に卯ノ花は息を飲む。
こんな幼い子がまさか、とにわかに信じられない思いもあるが、先ずは治療だ。

血だらけの身体を綺麗にして傷を診る。
命に係わるような傷は無いようだが、全身に引っ掛かれたような切り傷からおびただしい血が流れたようだ。
血の気を失った身体は死体のように冷たい。
回復を急がなければ。


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