第15章 光と桜
なんで裸!?
はっ!?ていうか、よく見りゃ布団から出てる私の肩も裸じゃない!?
布団を捲ってないけど、まさかこの下も何も着てないとか!?
ますます熱くなる顔を隠したいのに拘束された腕が‼
オロオロと身体や腕に視線をさ迷わせていると、少し冷たい手が額に充てられる。
「顔が赤いが、熱はないな。」
さっきまでの暴挙が嘘のように優しい声と優しい手つき。
するりと頬を撫でる手にピクリと身体が反応してしまう。
ますます顔を赤くする優姫に気をよくしたように阿近の目が細められる。
頬から首筋に、更に指は滑るように鎖骨を辿る。
「っ!……はっ……んっ……」
「相変わらず、俺好みの反応だ。」
ニヤリと笑う顔は意地悪だけど、目が甘く優しくてドキリとする。
「ど、して……服……」
ピクリ、ピクリと指で撫でられる度に跳ねる身体と、気を抜けば出てしまいそうな恥ずかしい声を必死で抑える。
「服?あぁ、お前の着物はグチャグチャになってたし、」
そうでした。
着替えもしないで四番隊舎をふらふらと出てきてました。
「おまけにゲロまみれで」
吐いた。
吐きました。
そんな状態の所を助けられたんだ。
申し訳なさで埋まりたい気分になってきた。
「お前が倒れてた近くで三番隊と十番隊の隊長がやりあって、」
うぇ?
市丸隊長と日番谷隊長がやりあうってどんな状況ですか?
「十番隊隊長が斬魄刀解放して辺り一面雨と氷で大惨事だ。お前は衰弱してたのもあってあわや凍死寸前だったんだよ。凍えて、寒い寒いってうなされてたから暖めてやってたんだが?」