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その胸に抱くのは~BLEACH~

第2章 再会


その人との再会は優姫の気持ちを浮き立たせていた。

父を亡くした優姫の心を開き、今日まで憧れ続け目標としてきた死神。

護廷十三隊の四番隊隊長 卯ノ花烈


真央 霊術院に入ってからは卯ノ花に会うことは出来なかったから、こうして遠くからでもその姿を見られるのは数年ぶりだ。

彼女は多分優姫の事など覚えていないだろう。
でもあの柔らかな微笑みを見ることができるなら今日はなんていい日だろう。
思わず鼻歌まで出てきそうなほど優姫は浮かれていた。

「あれ、瑞原今日はやけに楽しそうだな」

同級生がびっくりして声をかけてくる。

「うん。特別授業が楽しみで。」

にっこりと笑う優姫を見てさらに驚いた同級生は言葉も無くす。
普段から優姫はあまり感情を表に出さない。
それは父の教え。
感情を大きく動かしてはならない。
封印が解けて自分の霊力が解放されたら、それがどれ程のものなのかは優姫自身も知らない。
封印された状態でも死神の修行には差し支えないのでそのままにしている。

「瑞原、笑うと可愛いんだな……」

「……え?///」

「あ……、いっいやっその、普段はあんまり笑わなくて、どっちかっていうと綺麗で……ってあぁぁぁ///」

目の前で焦って崩れ落ちる同級生に照れながらもありがとうと告げる。

優姫自身は自分の容姿に興味がないので周りからどう見られているかも気づかない。
いつも同級生が男女問わず遠巻きに見ていることも知らないのだ。
その視線は憧れ、恋情、嫉妬様々だ。
優姫の乏しい表情が近寄りがたい雰囲気を作ってしまって、仲良くなりたくともなかなか話しかけることが出来ない。
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